活動予定・報告
活動報告
- 2016年10月25日
- 協会日記150 盲導犬の歩行指導8(10/25)
歩行指導のつづきです。館内での犬との歩行とともに、指導の初期は、犬と生活するための指導、つまり犬の世話の指導も同時並行で行います。犬の世話というのは、犬の食餌と排泄です。
排泄に関しては、以前このブログでアップしましたのでそちらを参考にしてください。指導初期には、室内の共同排泄室を使います。Aさんに袋の付け方や犬への掛け声の仕方、便の確かめ方、そして処理の仕方を指導します。Aさんは盲導犬使用の経験者なので、そのあたりは「さすが」といったところで、大きな問題なく、犬の排泄と処理ができました。初めて盲導犬を持つ方は、排泄指導には、それなりに時間がかかるものです。
写真は、共同排泄室で、袋を付けて犬に排泄させている様子です。
指導が進み、期間後半にはAさんが宿泊しているお部屋のユニットバスで排泄をさせることもします。これはAさんがこれから盲導犬と旅行などして、ホテルで外泊した時を想定してのものです。訓練後半ともなると、Aさんと犬との信頼関係が深まっているので、けっこうあうんの呼吸で、狭い場所でも排泄ができるようになります。
写真は、お部屋のユニットバスの中で排泄する犬の様子です。
食餌は、決められたドッグフードを決められた量、朝と夕方の1日2回、犬に与えます。計量カップなど、決められた量が測れるカップを使用して一定の量をAさんは測って、それをステンレス食器に入れて、お湯を加えて犬に与えます。お湯を入れるのはフードをふやかして消化を良くすることが主な理由です。食餌のあとは、食器の洗い方も指導します。
写真は、犬の食餌の様子です。指導の最初は、流しの設備のある共同排泄室で指導をしますが、指導が進めば、排泄と同じでお部屋のユニットバスの洗い場で与えることもします。
排泄と食餌については、盲導犬ユーザーとして犬の健康を管理する義務があることや、周囲への配慮がかかせないことなど、指導期間の講義時間のなかでもAさんにしっかりお話して行きます。
つづく。