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季刊誌「ハーネス通信」

2015年07月のバックナンバー

盲導犬ユーザーと京を歩く(10)~風俗博物館~
15夏号.jpg平安貴族になってみました
-「風俗博物館 Costume Museum」へ-

 知る人ぞ知る、京都駅近くのビルのワンフロアのみという、小さな博物館「風俗博物館 Costume Museum」。根強いファンや外国人観光客に大人気との評判を聞き、興味津々でやってきました。そこには徹底した本物志向と、妥協しないこだわりの世界があったのです。


 1階入口は、古都京都で由緒ある有名法衣店。袈裟などが整然と並び、この5階に博物館があるとはとても思えません。が、実はこの「老舗法衣店が営む博物館」であることが、重要なカギなのでした。
 取材には、同志社大学プロジェクト科目「補助犬ガイドブック作成プロジェクト」履修生の倉地さんと久保くんも同行してくださいました。森永さんとウーリーちゃん、学生さんの手引きでエレベーターに乗り込んでドキドキ。
 ドアが開いたとたん、雅楽のメロディーをバックに広がる雅な世界に圧倒されます。博物館の学芸員である宮井様が、優雅な京都弁で「ようこそいらっしゃいました。ここは、平安時代の貴族の生活を展示している博物館です。源氏物語が書かれた11世紀頃の京都です」と、迎えてくださいました。

あおいではいけない扇
 まずは、平安貴族の生活が、実物大で再現されているお部屋へ。足をきれいにしてもらったウーリーも一緒に上がり、衣装体験の見学です。森永さんと倉知さんは、お姫様の衣装である袿(うちき)姿に。男性の久保くんは、狩衣(かりぎぬ)と指貫(さしぬき)、頭には烏帽子と、若い貴族に変身。「似合う~」と、一同ため息です。よく言われる「十二単(じゅうにひとえ)」とは枚数のことではなく、袿(うちき)を何枚でも好みで重ね、その色のグラデュエーションが当時のお洒落だったとのこと。また平安貴族の女性はつつましく、顔を隠すために扇を持つそうです。「パタパタとあおいではいけませんよ」とのアドバイスに、お姫様は「オホホ・・・」。

本物のミニチュア
 次は1/4ミニチュア展示の部屋へ。全部で百体というお人形の衣装は、人形サイズに生地を織るところからはじまり、着物に仕立て、一体ずつ重ねて着付けてあるとのこと。また総ヒノキ作りのミニチュア御殿は、母体である法衣店の木工部、指物師(さしものし)の人たちの本格的な手作り。とにかくすべてが本物なのです。ちなみにお人形の値段は「一体で100万円近くするでしょう」と言われびっくり。「展示物は学芸員が歴史資料を念入りに調べ、年に2回の企画を練ります。館長の本物へのこだわりを追及しています。盲導犬同伴の視覚障害者の方も歓迎です。」とのことです。京都の老舗法衣店ならではの、小さくても満足度は200パーセントの博物館、ぜひ体感してください。

森永さん、いかがでしたか?
「楽しかったです! 着物は羽織っただけなのに、すっかり平安時代のお姫様気分になってしまいました。特に実物大のお部屋では、衣装だけでなく床や畳、柱、そしてお姫様たちが生活に使っていた道具までじっくり味わうことができました。」

風俗博物館のご案内
開館時間:午前9:00~午後5:00迄
休館日:日曜日/祝日/お盆(8月13日~17日)/展示替期間(6月1日~6月30日、12月1日~1月6日)
入館料:一般 500円 中学生/高校生/大学生 300円 小学生 200円
〒600-8468 京都市下京区新花屋町通堀川東入る(井筒法衣店5階)
TEL:075-342-5345 FAX:075-351-6947

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