活動予定・報告
活動報告
- 2016年07月28日
- 協会日記85 犬の靴4(7/28)
道路の熱から犬の足を守るための靴ですが、靴を使うことでいろいろと問題も起こります。
盲導犬はペット犬と違い、エスカレーターや電車やバスなど乗り物に乗るため、エスカレーターや乗り物のドアに靴が挟まれるという危険性があります。靴を履かせたことにより、犬が怪我をするということになっては、本末転倒です。
盲導犬ユーザーは歩いている最中、犬の靴が脱げてもすぐに気づくことができません。また、靴を脱がせて、ポケットやバッグに片付けたつもりで落としてしまうこともあります。一足でもなくすと再購入のための経済的出費は結構負担となります。
ラバーのような使い捨ての安い靴もありますが、作りの良いしっかりした靴は4足で8000円近くします。
さらに、靴はちょうど犬がくわえやすい大きさなので、ユーザーさんが片付けたつもりで、うっかり落とした靴を、犬が口にくわえてクチャクチャと噛んでいるうちに飲み込んでしまうという可能性もあります。そうなると手術して取り出すことになりかねません。そうならないようユーザーさんは気をつけていますが。
昨日も書きましたが、目の見えないユーザーが犬の足に靴を履かせる労力と時間はけっこうなものです。靴を履かせることは犬を暑さから守るというメリットだけでなく、その反面いろいろなデメリットもあるということを皆さんにも知っていただきたいと思います。
しかしながら、「盲導犬にハーネス」と同じくらい、「盲導犬に靴」というようになっていくのかなと思います。
下の写真は靴のいろいろです。1つ目は使い捨てのラバー靴。履いてないよりましと言った感じの薄いゴム製です。でも履かせやすいですし、失くしても安いので安心。
次は、しっかりした作りの靴で、熱さ対策に効果があります。当協会ではこの靴を使っているユーザーは多いです。2足組で4000円ほどの高価なものです。マジックテープのところに反射材もついています。
最後は、人間の赤ちゃんようの靴下にマジックテープをつけて、簡易的に犬の靴にしたものです。安価でできますが、布地がアスファルトにひっかかって脱げてしまうことがあります。
今日は犬の写真はありませんでした。
つづく