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季刊誌「ハーネス通信」

2017年07月のバックナンバー

盲導犬ユーザーと京を歩く~第17回 観光客気分で生八つ橋手作り体験~

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 「美味しいものを食べる企画」が、今回も実現しました。京都土産の定番、生八つ橋づくりに挑戦です。
 京都市右京区にある「八つ橋庵とししゅうのやかた」。入り口の前には大型バスが何台も停められる駐車スペースが整っています。もともと手刺繍から始まった会社で、その刺繍工場の場所に「刺繍画廊」を開設したのが発端。刺繍を見に多くの観光客が訪れるようになったことから、「お客さんが、楽しんで参加できるものを」と、京都らしい八つ橋の工房を作り、八つ橋の手づくり体験がスタートしたそうです。それから20年、毎日たくさんの団体客が訪れる人気スポットです。

さあ、こちらへどうぞ
 おみやげの売店の奥に、喫茶室風の静かなお部屋が。壁には豪華な刺繍のタペストリーが飾られています。少人数用の体験スペースです。
 素敵なドレスのウーリーさんは、居心地良いマットの上で早くもお昼寝モード。「先ほどまでたくさんお客様がおられて騒がしかったのですが、今ならゆっくりしていただけますよ」と、お店の人。まるで貸し切りのように静かです。
生八つ橋3種類に挑戦
 テーブルに準備された材料や道具の中から、エプロンと手袋を身につけて、いよいよ開始。作るのは「生八つ橋」「いちご生八つ橋」「ショコラ生八つ橋」の3種類です。棒状の八つ橋生地を切り分けて、よく練るところからスタートしました。「え? どうやるの?これでいいの?」と戸惑う森永さんですが、説明はとてもシンプル。だんだん慣れるにつれて、動作が大胆になり、「あまった生地は、食べていいですよ」と言われて、「やった~ 美味しい!」と、おくちへポイポイ・・・。
完成しました!
 二つ目は食紅を混ぜてイチゴ色に。三つ目はココアを入れてショコラ色に。「さいごは好きな形にしてください。餃子でも、おまんじゅうでもいいですよ」と言われ、たわら型特大サイズのショコラ生八つ橋が完成しました。お持ち帰り用のケースに入れてもらうと、なかなか美味しそう!  ・・・というわけで、大笑いしながら手を動かしているうちに、いつの間にか完成していました。
それにしても・・・・
 盲導犬を連れての体験でしたが、とにかくスムーズ。特別な準備も、戸惑うこともなく、ごく普通に席に通されて、問題なく楽しむことができました。お店の方にお尋ねしてみました。
Q:今までに盲導犬のユーザーさんが来られたことってありますか?
A:ありますよ。その時は、すごく人が多かったので、窮屈そうで申し訳なかったです。今日のように、すいている時間に来られるのが、一番いいと思います。
Q:視覚障がい者の人は、よく来られますか?
A:来られますよ。車いすの方や、お身体が不自由な方も来られます。特に問題なく、お受けしています。みなさん 上手に作り、楽しんで行かれますよ。
Q:バリアフリーで、受け入れにも慣れておられて、利用しやすいですね。
A:ありがとうございます。京都観光の途中にお立ち寄りになり、体験やお食事などされる団体様のご利用が多いですが、2名様での体験もお受けしていますので、どなたでもどうぞお気軽にお越しください。できるだけ団体のお客様と重ならない方がよいので、ご相談ください。
Q:京都には他にも八つ橋のお店がありますが、ここ「八つ橋庵」の売りはなんですか?
A:店内に八つ橋工房があって、作るところを見学できることや、作り立てを食べられることですね。試食コーナーも人気です。やっぱりできたての八つ橋が一番おいしいですよ!
 体験の後、リンゴやチーズなど、4種類のユニークな生八つ橋を試食した森永さん。「え~? これがチーズ?? チョコ味はわかるけど~」などなど言いながら、できたての生八つ橋をしっかり味わいました。「盲導犬だからと特別に構えたりせず、あまりに自然に受け入れくださったので、正直、拍子抜けするほどだったんです。きっと盲導犬や視覚障がい者に限らず、高齢の人たちや、外国からの観光客の方々など、誰に対してもバリアフリーなのだと思います。これって理想的ですね! 安心できる雰囲気ですから、観光客気分で、お気軽に体験してみてください」とのご感想です。
かけはし株式会社 観光施設「八つ橋庵とししゅうやかた」
生八つ橋手づくり体験:料金900円  定員2名様?    所要時間約40分
〒615-0877 京都市右京区西京極西衣手町36
TEL. : 075-313-2151
FAX. : 075-311-9581
URL : http://yatuhasian.jp  e-mail : info@yatuhasian.jp
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