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季刊誌「ハーネス通信」

2017年04月のバックナンバー

まずは声掛け! 転落したらSOSボタン! ~盲導犬ユーザーの駅体験とJR西日本駅社員勉強会~
 昨年発生した盲導犬ユーザーのホーム転落事故を受け、「ユーザーの生の声を聞きたい」とJR西日本の社員数名が当協会見学会に参加されたのが昨秋のこと。この時、実際に線路に降りてホームを確認したい、との要望をお伝えしたところ、3月18日(土)JR兵庫駅和田岬線のホームを利用した体験会が行えることになりました。この日は当協会ユーザー12名が参加。同時にJR社員勉強会として40名以上のJR社員が参加・見学されました。
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 この体験勉強会は、全部で3部構成となっており、1部では、盲導犬ユーザーがホーム端に向かって歩いているような危険な場合や、ホームから転落してしまった場合を想定してのシミュレーションが行われました。
 2部では、実際に盲導犬ユーザーが線路に降り、自力では上ることが難しいホームの高さを体感したり、待避所に入ってみたりしました。
そして3部では、室内へ移動し、5つのグループに分かれ、盲導犬ユーザー、JR社員、協会職員とでフリーディスカッションを行いました。社員・視覚障がい者それぞれの立場から、忌憚のない意見が飛び交いました。
 後日、ユーザーからは「ホーム歩行に関して再認識する意味では意義があったと思います。また、線路の状態や線路上からホームへの距離・高さなど初めて体験できてよかったと思います」といった感想が、またJR社員の方からは「列車が遅れているときや、列車の変更があったときは積極的なお声かけが重要であることがよくわかりました」といった感想をいただきました。
 今回の体験をきっかけに、今後も視覚障がい者と駅員との対話が深まるよう取り組んでいきたいと思います。そして駅員だけでなく、ホームにいる乗客の方も、もし視覚障がい者がホームの端に向かって歩いているなど、本当に危険な場面では、躊躇せず、そして誰に言っているのかがわかるよう「止まって!盲導犬の人」などの声かけをぜひお願いします。そしてもし誰かが転落していることに気づいた時は、列車が緊急停止できるようホームに設置されているSOSボタンを押してください。
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