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季刊誌「ハーネス通信」

2015年04月のバックナンバー

盲導犬ユーザーと京を歩く(9)~京都府立植物園~
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京都人にとって、いつも身近に親しまれている京都府立植物園。開園は大正十三年で、実は公立の総合的な植物園としては、日本で一番古いのだそうです。広々とした敷地は24万平方メートル、つまり甲子園球場が6つ分。国内最大級で見ごたえのある温室は、平成4年にオープンした3代目のもの。とても由緒ある植物園です。一方でユニークなイベントも開催される、話題性の高い植物園としても有名です。天候のよい日には、お仲間と共に訪れるお年寄り、ベビーカーを押す親子連れ、三脚とカメラを構えたアマチュア写真家、海外から訪れる観光客、スケッチブックを広げて描く人、おそろいの帽子をかぶった幼稚園や小学校の遠足などでにぎわい、活気にあふれています。


 そんな京都府立植物園に、何度も訪れたことがある森永さん。ポカポカ陽気の日にお友だちとふらりと遊びにきて、散策やランチを楽しんだりと、すでにリピーターです。盲導犬同伴でもノープロブレム。受け入れ良好でいつも楽しめるそうです。今回は、盲導犬や補助犬について学んでみたいという、京都造形芸術大学の学生さんたちと共に、職員さんにご案内していただきながら、改めて京都府立植物園の魅力を探ってみました。

府立植物園 職員の、仲尾 謙二 様に伺いました。
Q:北山門が正門だと思っていました!
A:ええ、よく間違われます。北山門は地下鉄北山駅が近くて便利だし、北山通りのモダンな街並みに面しているので、最近は特ににぎわっています。
Q:植物園、人気がありますね。ニュースで見ることもあります。
A:ありがとうございます。温室の「ナイトフラワーガーデン」、北山通りの「ボタニカル・ウインドウ」、桜の夜間ライトアップ、長い歴史のある「朝顔展」や「菊花展」などの展示会のほか、冬のイルミネーション・・・など、がんばって取り組んでいます。
Q:入園料が安いので、気軽に行けます。
A:一般は200円。中学生以下と70歳以上、障害者手帳をお持ちの方は証明提示で無料です。近頃は、ベビーカーと車いすの方々が多く、できるだけバリアフリーを心がけています。車イスに座りながらもお花を楽しんでいただけるように、少し高い位置に植えるなどの工夫もしています。
Q:視覚障害の方も楽しめますね。
A:春と秋のバラ園は、香りがよいのでお勧めです。また7名以上のグループには、ボランティアによる園内ガイド(10日前申込要、案内約1時間)もありますので、ご相談いただければ、より楽しんでいただけると思います。

京都造形芸術大学の学生さんたちと共に
 一緒に散策して下さったのは、盲導犬や補助犬のことを学びたいという学生さんたち5名です。女の子らしくドレスアップしたウーリーは、ちょっとはしゃぎぎみ。森永さんも「若い人たちとのおしゃべり、楽しみ!」とウキウキ。が、学生さんたちは、初めての盲導犬とユーザーに少し緊張した表情です。
 まず自己紹介をした後、一人ずつ森永さんの手引きをしながら、府立植物園を歩いてみました。まだ春の花々が咲きだす前の植物園ですが、有名な「くすのき並木」や「大芝生地」、「森のカフェ」の間を通りながら、説明を聞いたり、小さな花を見つけては立ち止まって香りを楽しんだりするうちに、どんどん和んでゆきました。
 学生さんたちに、どういう思いで来られたのかを、尋ねてみると、「犬を飼っているので犬が大好き。盲導犬のこと、すごく興味があります」という人や「小学校の頃の夢が、盲導犬訓練士でした」という人も。また「盲導犬や補助犬のために、何かをしたい。募金やボランティアもよいけれど、アートを学ぶ私だからできることがあると思っています」「社会に分かりやすく伝える方法を考えてみたいです」という頼もしい声もありました。

 最後は、温室の中の展示ルームで輪になって、わいわいとおしゃべり。すっかり打ち解けて、笑い声がいっぱいです。初めての手引きの感想を聞くと「目の見えない人に接するのが初めてなので、見えることが当たり前の行動をしてしまい、迷惑かけちゃったって思いました」という返事が。森永さんからの「え~! ぜんぜんそんな風に思いませんでした。手引き上手でしたよ! それにわからなくって、当たり前。迷惑とか思わないで、わからないことは、聞いてくださいね。」との言葉にみんなほっと笑顔になりました。そして真面目な話はそこそこに、下宿生活の笑い話や、海外旅行の夢へと話と広がり、最後には「ぜひ今度、大学に遊びに来てください。触ってもいい作品もあるし、だまってみるより会話しながらのほうが楽しめますから!」というお誘いに「うれしい! 行く行く~ 作品より、学食が楽しみ~」と森永さん。
 京都府立植物園のオープンな雰囲気や、自然豊かなのびのびした空間こそが、うきうきと楽しい気分にしてくれるのかもしれません。同園では、「園内ガイド」以外にも、毎週土曜日の午後には、事前申し込み不要の「ミニミニガイドツアー」もあるそうです。いつでもウェルカムの府立植物園、ぜひ新たな楽しみを探しに行って下さい。

森永さんの感想
お馴染みの府立植物園、とても利用しやすいので、おすすめです。そして今回は学生さんたちとのコミュニケーションを満喫できて、すっごく楽しんでしまいました! もっと、しょーもない話をたくさんできる「遊ぶ会」がやりたいです。植物園でのお花見もいいですね!

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